すしろぐ

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頭の中で思ってたことって実はそうじゃなかった あるある現象

友達以上恋人未満、という言葉に当てはまるか分からないが、妙な関係の友達、がいる。

 

彼とは3年前に出会って、1年全く連絡を取らなかったり、かといえば週に3回会う時期があったりと、それでも毎日一緒にいるように話が合うし、今日初めて会ったかのように新鮮な発見ができるなんとも面白い仲なのだ。

3年前に1度だけ、恋人として付き合おうかと思った時期があった。

確か、彼を下の名前で呼ぶのが抵抗があると思って、やめた。

 

元恋人といる間、一度会ってはいたが(勿論、了承済)喫茶店で1〜2時間お茶をして、近況報告やら、彼の相談事を聞くやらして、カメラ屋に行ってすぐに解散した。同じ街に1年間住んでいて、2人とも同じ学年で、暇だったのだが、なんとなく会わなかった。

そんな彼と、最近は頻繁に連絡を取るようになった。

というのも、それまで元恋人という価値観も考え方も、育ってきた環境もこれから生きていく環境も全く違う人間と一緒にいたので、別れた報告をしに久し振りに会った彼が価値観も考え方も、育ってきた環境も(高校も実は同じ)、これから生きていく会社員という方向性も勤務地も同じ人間であることに面白さを感じ、もっと話してみたいと思うことが増えたからだ。

 

 

平日のアルバイト終わりの文学的な活動にあたる時間が終わると、夜勤の元恋人が帰宅する4時までは時間があり、かといって4時まで起きていると次の日のアルバイトに響くので2時くらいに寝たい、という時に、まあ簡単に言うと暇な時に、よく彼に電話をかけた。久しぶりに異性と長い時間一緒にいるからか、なんとなく好感を持っている自分もいた。

一方で、それは恋愛感情ではないし、そもそも彼には恋人がいるしね、と思う自分もいた。

何より、元恋人にもう甘えたりデートに誘ったりできないので、その代わりにしているようで嫌だったし、何より何より、先月くらいまでは、元恋人のことがまだ好きだった。

 

そんなこんなでよくわからない気持ちと関係性を抱えたまま、かと言って最近の相談相手はもっぱら彼だったので、今の色々な気持ちを彼に相談した。今思えば、アホかと思う。

彼は、自分も同じような気持ちになると一言添えて、スプートニクの恋人って知ってる?と言った。

知らないと答えた。

恥ずかしいことに、日本を代表する作家の、結構有名な本。

意味を聞くと、「忘れたけど、スプートニクって衛生のことを言ってるんだよ。惑星はお互いの距離を詰めようとも遠ざけようともしない、ずっと同じ距離でずっと回っているんだ、それと自分たちの関係は似ていると思ったんだよ」と言った。

なんか素敵な言葉だな、という感情が勝って、自分が質問しておきながらそんなしつもんはどうでもよいとおもって、たしか別の話をした。

 

聞いたことはすぐ生かす方なので、すぐにスプートニクの恋人を読んだ。

スプートニクって、調べたら旅の伴侶と書いてあって、全然に言ってたことと違うんですけど。と思った。f:id:uninosushi:20210301062622j:image